現実 |
このところ頭を痛めているブレーキの故障 。どんな具合にダメになっているか、写真で説明します。 まず点検を始めると、必ず最初に見るのは、リアブレーキのアジャスターの14ミリのボルトを外します。ここを外したとたん、ブレーキオイルが流れ出たら、まずオーバーホールを覚悟。固着していないことを願いながら、オーバーホール作業に入ります。 |
ブーツを取り外すわけですが、左の写真はちょっと極端な場合ですが、無いことではありません。ブーツがヘナヘナになっていますから、水の進入も思いのまま(汗) |
上のブーツが付いていたピストンは当然のことながら、こうなります、パッドの減った分飛び出していたところまで、しっかりさびています。この時点で、キャリパーAssyの交換決定です。
|
当然のことながら、キャリパー側も激しくさびています。このケースは固着してないだけは、まだ作業性は良かったのですが・・・もちろんブーツがしっかりはまっていれば、状況はもっとよかったと思われます。 こんなにひどくはないにしろ、錆は確実に進行します。日頃のメンテナンスしか防ぐ方法はないです。
|
一見キレイに見えるキャリパピストンですが、黒く見えるのが錆です。メッキを浸食し、錆が進行したため、オイルシールでシールしきれずにブレーキオイルがだだ漏れになっていました。当然キャリパー側も錆がひどく、Assy交換です。
|
これらのに陥らないためにはどうするか? 日頃のメンテといってもピンと来ないでしょうから、具体的にお話ししますと、
ブレーキオイルの選定、規格はもう少し細かくあるんですが、一般に言われているものだけ取り上げますね、ブレーキオイルは何を選べばいいか?DOT3よりDOT4の方が一般的に吸湿性が高いと言われています(今は違うと言われたりもしていますが)もともとブレーキオイル自体には金属を錆びさせる作用があります、そこに吸湿性の高いブレーキオイルを使えば、錆を増幅することにもなりかねませんから、ストリートユースだけの場合でしたら、DOT3で十分です(安価ですし)、実際私はサーキットに行くのもほとんどDOT3でした、今までにべーパロックは筑波1000以外では体験したことはありません、(筑波1000はクーリングが短すぎるから止まったとたんに沸騰するようです)水分を含んだり、劣化したりしたオイルでは、本来の性能を発揮しないばかりか致命傷も誘発します、べーパロックを気にするのなら定期的にブレーキオイルを交換する事の方がはるかに重要です。中にはマスターシリンダーの所だけスポイトで抜き取って、「交換しました」というところもあるようですが、必ずキャリパーから抜いてください。自分でやってみたいならここを参考にしてください。サーキット走行をある程度頻繁にするなら、DOT4の方が安全ですが、その分ブレーキオイルの交換もしてください、熱も錆を誘発させますし、ゴムを劣化させたりもします。 あとは定期的なオーバーホールです4年に一度くらいは必要かなと思っています。リアキャリバー1個23,900円ですから、早めのオーバーホールで未然に防いでください。 |