Presented by 堂堕自動車
最終更新日:2002.6.13

 

 

 サスペンションについては、諸説ありますので、今回は私の考えるサスペンシ
ョンのお話です。こんな考え方もあるんだ、程度で読んでください。

足廻りに手をいれようとする時の動機

  • 車高が高すぎてかっこ悪い
  • 乗り心地が悪い
  • スピードを出したときにもう少ししっかりしてもらいたい・・・

などなど、理由は多彩ですね!

 サスペンションに手を入れるときに考えられる方法はいくつかあります。

  • ショックアブソーバを減衰力の高いものに交換。
  • コイルスプリングをバネレートの高いもの(車高の下がるもの)に交換
  • スタビライザーをバネレートの高いものに交換

 社外のスプリングに取り替えたら乗り心地がよくなった、とかという話をよく耳にします。逆に社外のスプリングを入れたら、車高はカッコ良くなったんだけど、乗り心地が極端に悪くなったとも良く聞きます。

 前者はスプリングのバネレートは高くなっているのに、なぜ乗り心地が良くなるか?これは、ノーマルサスペンションの特徴です。ノーマルは、長が〜いスプリングを思い切り縮めて組んであるので、初期作動が悪いんです。これが、スプリングが短くなったために結果的に乗り心地が良くなるんでしょう。
 後者はスプリングが短くなったのにショックのケース長は変わらないので、バンプラバーと常時底付き状態となり、バンプラバーの硬さが乗り心地となって現れるのがほとんどです。スプリングの硬さとか、ショックの減衰力とか関係ないってことですね。この場合、ジャッキアップしたときはショックのが伸びるので、ストロークがあるのでは?と勘違いしてしまうことも多いので、確かめるにはショックのロッドにタイラップを巻いてどこまでストロークしているのか確かめたほうがいいですよ。

 乗り心地を確保したままロール剛性だけ上げようとしたとき、すぐに思いつくのは、スタビライザーのバネレートを上げていくという手法。スタビとはトーションバースプリング(鉄の棒をねじってる)ですから、ロールが大きくなればなるほど固くなります。つまりロールが進むほどバネレートは高くなっていきます。
 一見すごく便利のようですが、コーナリング途中にギャップがあった場合はギャップを踏んだとたんに、バネレートが急激に上がってしまいます。不安定な要素が急激に増えることとなりますから、予想のできない動きをする要因ともなりえます。スタビは最終的には、味付け程度のもので、きれいに動いてくれてさえいれば、強化する必要を感じません。ショックアブソーバやコイルスプリングの動きを制限するものにもなってくるので、最後の仕上げとして手を入れるものかな?と思っています。

 私のセットアップ順序ですと、まずどこを走るのかを良く考えてスプリングを決める。それにあわせてショックの減衰力を選定する。理想的にはコイルスプリングの動きを制限することなく素直にアブソーバが減衰力を安定的に発生しながら縮み、スプリングが伸びるときに接地感を損なうことなく減衰力を発生、次の動きに備える。そんなショックが理想です……かなり抽象的な言葉なんですが、こればっかりは関連して変化するファクターが多岐に渡り、一口では語れないものがありまして……

 早い話が、ある程度まで机上で追い込んだら、あとは走ってみるしかないと言うことなんです(汗)。

 

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